結論から言うと、2026年は農林水産省や複数の都道府県の発生予察情報において、果樹カメムシ類の発生が平年より多くなると予想されている地域が広く存在します。
ただし「カメムシ」とひとくくりに語ると、実態を見誤ります。
「果樹に被害を出すカメムシ」と「住宅に飛来するカメムシ」は種類が重なる部分があるものの、発表されている注意報の意味合いはまったく別のものです。
この記事では、2026年9月18日時点で確認できる公式情報を地域ごとに整理したうえで、「なぜ今年は多いと言われているのか」「農業の注意報と住宅への影響はどう違うのか」「秋の住宅侵入にどう備えるか」までを、順を追って確認していきます。
- 2026年、農林水産省の発生予報から見る最新状況
- 「注意報」「警報」は、都道府県の病害虫防除所が地域・病害虫ごとに発表するもの
- 「カメムシ」とひとくくりにしない — 種類によって注意報の意味が違う
- 重要:農業の注意報は、住宅への飛来数の予報ではない
- なぜ「多い年」と「少ない年」が生まれるのか
- 地域差が大きい — 2026年、実際にどこで多く発生しているか
- 住宅で見つけたら、まず何を確認するか
- 単発侵入なのか、誘引されているのか、発生源が近いのかを分けて考える
- 秋の住宅侵入 — いつ、なぜ家に入ってくるのか
- 今からできる対策(駆除より先に確認すること)
- 対策しても再発する場合の考え方と、秋以降の見通し
- 2026年の最新情報は、どこで確認できるか
- まとめ
- よくある質問
2026年、農林水産省の発生予報から見る最新状況
農林水産省は、令和8年度の病害虫発生予報を4月から複数回にわたって発表しています。
このうち2026年6月10日発表の「令和8年度病害虫発生予報第3号」では、果樹カメムシ類の発生が全国的に多くなると予想されていました。
この時点で、すでに複数の都道府県で越冬後の成虫が平年を上回るペースで確認されており、春先から警戒が呼びかけられていた経緯があります。
その後、7月・8月と季節が進む中で、各都道府県の病害虫防除所からは地域ごとの注意報が相次いで発表され、発生量の実態がより具体的に見えてきました。
そして2026年9月9日発表の「令和8年度病害虫発生予報第7号」では、果樹カメムシ類の発生が北関東・北陸・東海・近畿・中国・四国・九州の一部の地域で多くなると予想されると更新されています。
つまり、6月時点では「全国的に多い」という比較的大きな括りだった予想が、夏から秋にかけて地域ごとの発生状況の違いが明確になり、9月時点では「特に多い地域」がある程度絞り込まれてきた、という流れで理解しておくと分かりやすくなります。
なお、同じ第7号では、大豆の吸実性カメムシ類についても北陸・東海・近畿の一部地域で発生が多くなると予想されており、水田や畑作物を含めた広い範囲でカメムシ類全体の活動が話題になっている年だといえます。
「注意報」「警報」は、都道府県の病害虫防除所が地域・病害虫ごとに発表するもの
発生予察情報には、段階に応じたいくつかの区分があります。
注意報は、重要な病害虫の多発が予想され、早めの防除が必要な場合に発表されるものです。
警報は、重要な病害虫の大発生が予想され、直ちに防除が必要な場合に発表される、より強い区分です。
大切なのは、これらは国が全国一律に段階を切り替えるものではなく、都道府県ごとの病害虫防除所が、それぞれの地域・それぞれの病害虫について個別に発表しているという点です。
たとえば兵庫県では果樹カメムシ類を対象にした注意報が県内全域を対象に発表されていますが、これは兵庫県の防除所が兵庫県の調査結果をもとに判断したものであり、他の都道府県の状況とは別に発表されています。
そのため、ある地域で注意報が出ていても、隣接する地域では出ていない、ということも普通に起こります。
「全国的に警報へ切り替わった」というような単純な言い方はできず、実際にどの地域でどの病害虫に注意報・警報が出ているかは、その都道府県の病害虫防除所が発表する個別の情報を確認する必要があります。
「カメムシ」とひとくくりにしない — 種類によって注意報の意味が違う
住宅への影響を考えるうえで、まず整理しておきたいのが、発生予察情報で扱われているカメムシが一種類ではないということです。
果樹カメムシ類
ナシ・モモ・カキ・柑橘・ビワなどの果樹に飛来し、実を吸汁して落果や変色などの被害を出すグループです。
主にチャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ、クサギカメムシなどが該当します。
これらは果樹園にとっての害虫であると同時に、秋になると人家の光に集まる習性があることでも知られている種類です。
斑点米カメムシ類
こちらは主に水稲を加害するグループで、イネカメムシ、ミナミアオカメムシ、クモヘリカメムシ、カスミカメムシ類などが含まれます。
稲の穂を吸汁することで、収穫したお米に黒い斑点が残る「斑点米」という品質低下を引き起こします。
このグループは水田や畦畔で活動する種類が中心で、住宅への飛来という点では果樹カメムシ類ほど話題になりにくい種類です。
家に来るカメムシとの関係
住宅の壁や網戸、洗濯物で見かけて話題になるのは、多くの場合、果樹カメムシ類として扱われているチャバネアオカメムシやツヤアオカメムシ、クサギカメムシです。
つまり、農業向けの発生予察情報のうち、住宅への影響と関係が深いのは主に果樹カメムシ類の注意報であり、斑点米カメムシ類や大豆の吸実性カメムシ類の注意報は、直接的には住宅への飛来数を示すものではありません。
この違いを知らずに「カメムシの注意報が出た=家にたくさん来る」と単純に結びつけてしまうと、実態とずれた受け止め方になりかねません。
重要:農業の注意報は、住宅への飛来数の予報ではない
ここは、この記事でもっとも誤解されやすい部分です。
農林水産省や都道府県が発表する発生予察情報・注意報は、あくまで農作物への被害を防ぐことを目的としたものです。
調査方法も、果樹園や水田に設置したフェロモントラップや予察灯での誘殺数、畦畔でのすくい取り調査といった、農業の現場を対象にしたものが中心になっています。
そのため「注意報の対象地域だから、その地域の住宅にも同じ規模でカメムシが飛来する」とは言い切れません。
住宅への飛来は、周辺の山林の状況、建物の照明環境、風向きなど、農業被害の調査とは別の条件にも左右されます。
一方で、果樹カメムシ類の注意報が出ている年は、その地域一帯でチャバネアオカメムシやツヤアオカメムシの個体数そのものが多いと考えられるため、住宅への飛来が増えやすい傾向と重なりやすいことも事実です。
注意報の情報は「そのまま住宅への飛来数」として受け取るのではなく、「この地域では今、カメムシの個体数が多い状況にある」という背景情報として活用するのが適切です。
そのうえで、自宅周辺で実際に何が起きているかは、別途、自分の目で観察する必要があります。
なぜ「多い年」と「少ない年」が生まれるのか
カメムシの発生数が年によって変動する背景には、いくつかの要因が組み合わさっていると考えられています。
一つは、エサとなる樹木の実のなり具合です。
チャバネアオカメムシやツヤアオカメムシなど、住宅周辺でよく見られる種類の多くは、幼虫期にスギやヒノキの実を食べて成長します。
そのため、山でのエサの状況は、その年のカメムシの動きに影響しやすい要因とされています。
もう一つは、冬の気温です。
カメムシは寒さに弱く、通常の寒い冬では多くの個体が越冬中に死んでしまいます。
暖冬が続くと越冬できる個体が増え、翌春から夏にかけての発生数が多くなりやすいとされています。
ただし、これらの要因がどのように働いているかは地域によって異なり、全国一律の一つの理由でまとめられるものではありません。
たとえば福岡県病害虫防除所は、2026年の果樹カメムシ類の多発傾向について、前年秋の多発・暖冬・2月以降の高温傾向といった条件が重なったことを要因として挙げています。
福岡県内でも発生量には地域差があり、筑紫野市など福岡地域で特に多い発生がみられるとされています。
一方、大阪府立環境農林水産総合研究所は、2026年7〜8月にかけての大量発生の要因について、エサとなるスギ・ヒノキの実の質が悪かったり量が少なかったりすることで、カメムシがエサを求めて山から人里に下りてきている可能性を指摘しています。
これは、実が乏しいことで腹を空かせた成虫が山にとどまれなくなり、移動している、という見方です。
このように、同じ「カメムシが多い年」という現象でも、地域によって語られている要因は異なります。
自分の住んでいる地域の状況を知りたい場合は、全国一律の理由を探すのではなく、その都道府県の病害虫防除所が発表している見解を確認するのが確実です。
地域差が大きい — 2026年、実際にどこで多く発生しているか
「今年は多い」と言われても、自分の住んでいる地域に関係があるのかどうかは別の話です。
ここでは、公式に発表されている情報や報道をもとに、地域ごとの状況を整理します。
大阪府
大阪府立環境農林水産総合研究所は、2026年7〜8月のカメムシの発生状況について、羽曳野市・岸和田市・河内長野市の調査定点に設置しているフェロモントラップの誘殺数が、それぞれ平年のおよそ29倍・10倍・9倍にのぼったと発表しています。
これはあくまで各市に設置された調査地点における誘殺数の比較であり、羽曳野市や岸和田市、河内長野市全体のカメムシの個体数が平年の29倍や10倍になっているという意味ではありません。
とはいえ、平年比でこれだけ大きな差が出ていること自体は、この地域でカメムシの活動が例年よりかなり活発になっていることを示すデータといえます。
同研究所の担当者は、エサとなるスギ・ヒノキの実の質や量が乏しいことが、カメムシが人里に下りてくる要因になっているとみています。
大阪府周辺では、これから旬を迎える柿やみかんへの被害も報告されており、隣接する和歌山県でも2026年8月に果樹カメムシ類注意報が発表されています。
兵庫県
兵庫県は2026年5月20日、県内全域を対象に「令和8年度病害虫発生予察注意報第1号」を発表しました。
対象はびわ・もも・なし・かんきつ・かきなどの果樹類で、兵庫県立農林水産技術総合センター(病害虫防除所)が実施したフェロモントラップ調査において、平年を大幅に上回る誘殺が確認されたことが理由とされています。
福岡県
福岡県病害虫防除所は、2026年4月以降、チャバネアオカメムシやツヤアオカメムシなど果樹カメムシ類の多発傾向が続いているとして、7月15日に「令和8年度病害虫発生予察注意報第2号」を発表しました。
発生量には地域差があり、特に筑紫野市など福岡地域で多い発生がみられるとされています。
前述のとおり、原因としては前年秋の多発・暖冬・2月以降の高温傾向といった条件が重なったことが挙げられています。
その他の地域
三重県では、予察灯やフェロモントラップの調査で、チャバネアオカメムシ・ツヤアオカメムシ・クサギカメムシいずれも平年を上回る誘殺数が確認され、8月から10月にかけて発生量「多」の注意報が発表されています。
徳島県や大分県など、他の複数の県でも、夏から秋にかけて果樹カメムシ類の注意報が順次発表されています。
このように、2026年は近畿・北九州・中国・四国を中心に、複数の地域で「平年よりかなり多い」という調査結果や注意報が積み重なっている状況です。
一方で、全国どの地域でも一律に大量発生しているわけではなく、発表されている数字や注意報の有無は、都道府県ごとにかなり差があります。
大切なのは、全国一律の「今年は多い」という言葉だけで判断するのではなく、自分の住んでいる都道府県で、どの注意報が実際に出ているかを確認することです。
住宅で見つけたら、まず何を確認するか
ここからは、住宅で実際にカメムシを見かけたときの考え方に入ります。
どんな虫でも、見つけた瞬間に殺虫剤へ向かうのではなく、まず状況を確認することが判断の助けになります。
安全に確認できる範囲で、次の点を見てください。
- どこで見つけたか(洗濯物、網戸、ベランダ、室内の壁など)
- 何匹くらいいたか
- 一度だけか、繰り返し見ているか
- どの季節・時間帯だったか
同じカメムシでも、洗濯物に1匹ついていただけの場合と、ベランダで何日も繰り返し見かける場合とでは、見るべきポイントが変わってきます。
なお、住宅周辺でよく話題になるのは、明るい緑色でツヤのある体が特徴のツヤアオカメムシや、緑色の体に茶色の翅を持つチャバネアオカメムシです。
いずれも体長は10〜15ミリ前後とされ、見た目だけで種類を完全に特定することは難しい場合もあります。
その場合は無理に断定せず、「緑色でツヤがあるならツヤアオカメムシの可能性」「茶色の翅が目立つならチャバネアオカメムシの可能性」という程度に候補を整理しておけば十分です。
秋以降に黒っぽい体色や茶色っぽい体色のカメムシを見かけた場合は、クサギカメムシなど、別のグループの可能性も出てきます。
色や発生時期によって候補を絞り込んでいくことが、無理な断定を避けながら状況を把握する近道になります。
単発侵入なのか、誘引されているのか、発生源が近いのかを分けて考える
カメムシを見つけたとき、それがどのパターンに近いかを整理すると、必要な対策が見えやすくなります。
単発侵入の可能性がある場合
窓際やベランダで1匹だけ見つかり、その後は見かけていない、という状況です。
秋にエサを求めて山から移動してきた成虫が、たまたま自宅付近を通りかかっただけという可能性があります。
この場合、1匹見つかったことをもって「家の中で繁殖している」と考える必要はありません。
見つけた個体を刺激せずに屋外へ逃がし、どこから入り込んだ可能性があるかを確認する程度で十分なことが多いです。
誘引されている可能性がある場合
ベランダで育てているナス・トマト・ピーマンなどのプランター植物に繰り返しとまっている場合は、エサとなる植物に誘引されている可能性があります。
この場合は、駆除そのものよりも「なぜそこに寄ってくるのか」という要因を減らすことを優先します。
どのような色や光がカメムシを誘引しやすいかといった細かい条件については、専門的な内容になるため、別の記事で詳しく扱います。
室内・建物周辺で発生している可能性がある場合
同じ場所で何日も繰り返し見つかる、複数個体を確認する、といった状況です。
この段階になると、単発の捕獲だけでなく、周辺にエサとなる樹木や植物がないか、侵入口となりそうな隙間がないかまで確認する段階に移ります。
カメムシは2〜3ミリ程度のわずかな隙間からでも屋内に侵入できるとされており、網戸やサッシのわずかな隙間、エアコンのドレンホース、給排気口などが主な侵入経路として挙げられます。
繰り返し見かける場合は、こうした経路に隙間や劣化がないか、順番に確認していくとよいでしょう。
秋の住宅侵入 — いつ、なぜ家に入ってくるのか
秋のカメムシの住宅への動きは、大きく2つのタイプに分けて考えると整理しやすくなります。
光に集まるタイプ
9月末から10月ごろ、夕方から夜間にかけて、ツヤアオカメムシやチャバネアオカメムシといった黄緑色のカメムシが、人家の光に引き寄せられて集まります。
玄関灯や窓明かりに次々と飛来し、外壁や網戸に張り付く状態になりやすい時期です。
越冬のために侵入するタイプ
10月以降は、クサギカメムシやスコットカメムシなど、黒っぽい色や茶色っぽい色のカメムシが、冬を越すための隠れ場所を求めて、建物の隙間から侵入してくる時期に入ります。
こちらは山間部に近い住宅地でより多く見られる傾向があるとされています。
いずれのタイプも、姿やニオイが不快であることは共通していますが、人を咬んだり刺したりする直接的な被害は基本的にないとされています。
季節と色の特徴を合わせて見ることで、「今、家に来ているカメムシがどちらのタイプに近いか」を大まかに判断でき、対策の優先順位も立てやすくなります。
なお、農業向けの発生予察情報だけから、秋の住宅侵入が例年より多くなるかどうかを正確に予測することはできません。
農業の注意報はあくまで農地での被害を対象にした情報であり、住宅への飛来数を直接示すものではないためです。
一方で、例年10〜11月ごろには、一部のカメムシが越冬のために住宅へ侵入してくること自体は毎年起きている現象です。
そのため、今年の農業データの多い少ないにかかわらず、この時期が近づいたら通常の侵入対策を確認しておくことには意味があります。
今からできる対策(駆除より先に確認すること)
見つけた虫すべてに殺虫剤を使うことを前提にする必要はありません。
まず、次のような刺激を与えない対応から検討してください。
- 掃除機で吸い込む、叩くなどの強い刺激は避ける(悪臭を放つ原因になるため)
- 逃がす場合は、容器などを使って直接触れずに屋外へ移す
- 網戸やサッシの隙間、ドレンホースの状態を確認し、必要に応じて防虫用のキャップやネットで塞ぐ
- 洗濯物は取り込む前に一枚ずつ確認する習慣をつける
刺激を与えると独特の臭いを放つのは、外敵から身を守るための防御反応とされています。
叩いたり、強くこすったりする対応は、かえって不快な状況を招きやすいため避けたほうが無難です。
香りを使った忌避対策など、より具体的な予防グッズの選び方については、専門的な内容になるため別の記事で扱います。
繰り返し発生が見られる場合は、忌避対策だけに頼らず、侵入口や周辺環境の確認を並行して行うことが大切です。
網戸やサッシまわりの点検は、大量発生が話題になり始める9月に入る前、8月の終わりごろから始めておくと、秋の侵入シーズンに余裕を持って対応しやすくなります。
対策しても再発する場合の考え方と、秋以降の見通し
カメムシは夏の間、山でスギやヒノキの実などを食べて成長し、気温が下がり始める時期になると、エサや越冬場所を求めて人里へ移動してくる傾向があるとされています。
2026年については、農林水産省の発生予察で果樹カメムシ類の発生が北関東・北陸・東海・近畿・中国・四国・九州の一部地域で多いと予想されていること、大阪府や兵庫県、福岡県など複数の地域で平年を大きく上回る誘殺数や注意報が確認されていることなどから、これらの地域では例年以上に、秋の住宅周辺での活動にも注意しておく価値があります。
とはいえ、これは地域差が大きい話です。
自分の住んでいる都道府県で、実際にどの注意報・予察情報が出ているかは、都道府県の病害虫防除所が発表する情報で確認できます。
また、農業データが多いからといって、住宅への飛来数が同じ倍率で増えると単純に予測することはできません。
一方で、例年10〜11月ごろに一部のカメムシが越冬のため住宅へ侵入してくること自体は毎年の現象であるため、今年の農業データの多い少ないにかかわらず、この時期に合わせて通常の侵入対策を一度確認しておくとよいでしょう。
一度対策をしても、しばらくしてまたカメムシを見かけるようになった場合、忌避対策の効果が薄れたとだけ判断してすぐに強い薬剤へ切り替えるのは早計です。
まず確認したいのは、次のような点です。
- 侵入口として塞いだはずの隙間が、他にも残っていないか
- ベランダや庭のプランターなど、エサとなる植物が新たに増えていないか
- 近隣の樹木の実の状況が変わっていないか
- 見かける個体数や場所が、以前と比べて増えているのか、変わっていないのか
原因を見直さないまま対策だけを強めても、根本的な要因が残っていれば同じことが繰り返されやすくなります。
大量に発生していて自力での確認が難しい場合や、侵入経路がどうしても特定できない場合は、無理に自分だけで抱え込まず、専門家への相談も選択肢に入れてください。
2026年の最新情報は、どこで確認できるか
カメムシの発生状況は、地域や時期によって刻々と変わります。
農林水産省は令和8年度、4月の第1号から9月の第7号まで、病害虫発生予報を段階的に更新してきました。
6月10日の第3号で果樹カメムシ類の発生が全国的に多くなると予想された後、7月・8月・9月と各都道府県の調査結果が積み重なる中で、9月9日の第7号では、多い地域が北関東・北陸・東海・近畿・中国・四国・九州の一部として、より具体的に示される形になっています。
この記事で紹介した内容も、あくまで執筆時点で確認できた情報であり、今後さらに注意報や警報が追加される可能性があります。
最新の状況を確認したい場合は、次のような情報源をあわせて見ておくと安心です。
- 農林水産省の病害虫発生予察情報のページ(全国の発生予報を取りまとめたもの)
- お住まいの都道府県の病害虫防除所のホームページ(地域ごとの注意報・警報の詳細)
- 地元のニュースや農業関連の報道(住宅地での体感的な発生状況が伝えられることがある)
繰り返しになりますが、これらの情報の多くは農業向けに発表されているものです。
住宅への飛来数そのものを示す公式な統計は基本的に存在しないため、「注意報が出ている地域では、カメムシの個体数自体が多い可能性がある」という背景情報として受け止め、自宅周辺の実際の状況とあわせて判断することが大切です。
まとめ
2026年は、農林水産省の発生予察情報において、6月10日の第3号で果樹カメムシ類の発生が全国的に多いと予想され、その後9月9日の第7号では、北関東・北陸・東海・近畿・中国・四国・九州の一部地域で発生が多いと、より地域を絞った形で示されています。
大阪府では羽曳野市・岸和田市・河内長野市の調査地点でトラップの誘殺数が平年の29倍・10倍・9倍という数字が確認され、兵庫県では県内全域に注意報が出され、福岡県でも筑紫野市などで例年より早く多発するなど、複数の地域で具体的に「多い」ことを示すデータが積み重なっています。
背景には、エサとなるスギやヒノキの実の状況や、暖冬による越冬個体数の増加といった要因が関係していると考えられていますが、その組み合わせ方は地域によって異なり、福岡県では前年秋の多発・暖冬・2月以降の高温傾向が、大阪府ではエサとなる実の質や量の乏しさがそれぞれ要因として挙げられています。
一方で、これらの注意報や警報は、あくまで農業被害を防ぐための情報であり、そのまま「自宅にどれだけ飛んでくるか」を示すものではないという点は、混同しないようにしておきたいところです。
大切なのは、報道や噂の数字だけで不安になることではなく、自宅の周辺で実際に何が起きているかを観察し、単発の侵入なのか、誘引されているのか、繰り返し発生しているのかを見極めることです。
そのうえで、刺激を与えずに対処し、例年10〜11月ごろの越冬シーズンに向けて、侵入口や周辺環境を一度確認しておく、という順番を意識してもらえればと思います。
よくある質問
2026年はどの地域でカメムシが多くなると予想されていますか
農林水産省の令和8年度病害虫発生予報第7号(9月9日発表)では、果樹カメムシ類の発生が北関東・北陸・東海・近畿・中国・四国・九州の一部地域で多くなると予想されています。加えて、大阪府・兵庫県・福岡県など、個別に注意報や大幅な誘殺数の増加が報告されている地域もあります。地域ごとの詳細は、お住まいの都道府県の病害虫防除所が発表する情報を確認するのが確実です。
なぜ今年はカメムシが増えやすいと言われているのですか
エサとなるスギやヒノキの実の状況と、暖冬による越冬個体数の増加という要因が関係していると考えられていますが、その組み合わせは地域によって異なります。福岡県病害虫防除所は前年秋の多発・暖冬・2月以降の高温傾向を要因として挙げており、大阪府立環境農林水産総合研究所は、エサとなる実の質や量が乏しいために成虫が人里へ移動している可能性を指摘しています。原因は全国一律に一つに絞れるものではなく、地域ごとに確認する必要があります。
農業の注意報が出ている地域は、住宅にもたくさんカメムシが来るのですか
必ずしもそうとは言い切れません。農業向けの発生予察情報や注意報は、果樹園や水田での被害を防ぐことを目的とした調査に基づいており、住宅への飛来数そのものを示す公式な統計ではないためです。ただし、注意報が出ている地域はカメムシの個体数自体が多い可能性が高く、住宅への飛来が増えやすい傾向と重なりやすいことも事実です。自宅周辺の実際の状況は、別途、観察して確認する必要があります。
家でカメムシを1匹見つけただけでも大量発生を心配すべきですか
必ずしもそうとは限りません。1匹だけであれば、外から偶然入り込んだ単発の侵入である可能性があります。同じ場所で繰り返し見かける、複数個体を確認するといった状況になって初めて、発生源や侵入口をより詳しく確認する段階に移ると考えてよいでしょう。


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